
6/21(sat)のシカ食害試験地調査の講師をされた坂井さんに、当日約束した皆伐時のデータ(報告書)をお送りしたところ、返信メールを受信。内容が、コモンズの森づくりに対する専門家からの応援メッセージのようなので、ご紹介することに。
報告書とは会員各位にすでに配布済みの「NO.3 苫東地域内森林追跡調査委託業務(H30/6--31/1/31)」で、大島山林関連は79ページから。
なお、準備してくれたkuri ちゃん、naka-f さんに改めて感謝。
事前の刈り払いもお疲れ様でした。
======以下、メールのコピー=======
苫東コモンズ
草苅 さま
こんにちは。
雨龍研究林の坂井です。
先日はイベントに招待いただきどうもありがとうございました。
改めて見学させていただき、北海道広葉樹二次林で最も美しい林だと思いました。
植生遷移の方向に抗わず里山的な利用を継続していく、森林と人間が共存する美林です。
北海道は大きな資本が天然林にいきなり入ってきてしまったので、このような文化や技術がないのが残念と思っていましたが、コモンズの森にそれがありました。
天然林管理はきめ細かい観察とそれに応じた技術が必要ですが、それはその森を大切にする気持ちと管理の責任感から自然に発するものだと思います。
草苅さんをはじめコモンズのみなさんがこれまでその思いをもって森に対峙してきたからこそ、現在の森の姿があるのだと思います。大変勉強になりました。
また、資料をお送りいただきありがとうございます。
美林とともにこのような詳細な記録が残されていることもまた、コモンズの森の価値です。
資料を見て思ったのは、もっと学生に森を見てもらいたいと思いました。
研究のシーズがたくさんあると思います。
お送りいただいた資料を参加させていただいた苫小牧研究林の原に共有してもよろしいでしょうか(苫小牧からアクセスしやすいので)。
毎木調査の結果を3Dの絵(森林構造図)にしましたのでお送りいたします。
黄緑がコブシ、紫がシラカンバ、ミズナラが青、キハダがピンク、モミジが赤、サワシバが黄土色です。
今回DBHしか計っていないので、樹高、枝下高、樹幹幅は推定値です(似た林分のアロメトリー)。
生えている位置も推定(均等配置)です。
今回のライン調査は調査区を再現しやすいですし、位置データ(座標)も簡単にとれます(巻尺の直角方向がx、巻尺の長さがy)。
これから新しくデータを取ることがありましたらお送りください。
正確な構造図をお送りいたします。
またぜひコモンズの森を訪れたいと思います。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
坂井 励
=======ここまで======